みているようで、みていない!?

Kana note

ここ最近、「やっぱ、写真はすごいな」とつくづく思っていて、
エゴコロサロンでも写真を使ったワークショップ「ピクっチャお!」を企画したけれど、
また違った視点で遊んでみたいと思っている。

もう昨年になるけど、カメラマンの助手としてホテルウェディングの撮影に同行した。
カメラマンが捉える風景は驚くほど繊細で丁寧で…。
カメラのフレームに収まる隅々までに意識が注力されて
椅子の角度から、テーブルクロスのしわ、カトラリーの位置など少し変化させるだけで、「絵」が変わる。
建物の写真にいたっては、太陽の光と影を計算しながら一番美しくみえる時間を捉える。
思わず、黒沢映画やん!と心の中で叫んだ。(知らんけど)

「ほら、見て」とフレームをのぞかせてもらってびっくりした。
私が見ている景色の数倍美しい絵が広がっていて。
じぶんが何も見ていないことに気づかされた。
枠で捉えるということで、ぼんやりしていたものが、くっきりしたような感じ。
1枚の写真に精魂こめると、いろんな発見があることを思い知った。

デジタルカメラになってからは失敗を気にせずパシャパシャとシャッターが切れる分、
一枚一枚に対する「よーし!」という気持ちが薄れているからかな。
これまでよりも一層、プロカメラマンの仕事っぷりに感動した貴重な時間だった。

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そして先日、桜の頃。
キレイなピンク色の夜桜をみながら、シャッターをきったけど写真を見ると、オレンジ色だった。

見ている景色がそのまま映らない、とがっかりしたけど、
夜の桜はライトに照らされているからオレンジ色で当然のはず。
でも私にはピンクに見えた。
きっと、そう見たかっただけなんだろうと思うと、ぞっとした。
じぶんの思い込みの強さに。
写真は真実を写す、と感じた瞬間だった。

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カメラが身近になって何の気なしにシャッターを切るけど
よくよく面白がってみると、そこには色んな視点が隠れている。
真実を写すものであると同時に、世界を作ることもできる。
何を写すか、何があらわれるか、写真って深い。

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