デザイン・イソップ

Gori note

ぼうけんハット

■海辺にてその“帽子”が砂浜に流れ着いたのは、夏の終わりの、とある日でした。「なんだこれ?ヘンテコな帽子だ」ケサラ島。昔から「笑わない国」として有名で、きまじめで、いつも無愛想な国...
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かみの恋

■ひとめ惚れ「彼女」とはじめて目が合ったとき、ボクの体にバチバチと電気がはしった。電光石火。一目惚れ。もう、まさに一瞬で彼女のトリコとなった。これは運命だ。きっとそうに違いない。ど...
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ワクグミめがね

■決められない男「もう、ホントに優柔不断なんだから!」またマイコラスに怒られた。だって、しかたないだろ!…って言おうか、言わまいか、もごもごしていると、「早く決めてよ!」とすぐにイ...
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時代トリップ

■希望目ざめたばかりの新緑が、いきいきと彩を放っている。空は青く、お日さまがキラキラとまぶしい。春の風を胸いっぱいに吸いこんで、私は社会人として、一歩、踏み出した。「未来をつくるの...
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マルクロ

■まるい黒そこに「丸い黒」があると気づいたのは、おそらく私だけであろう。昔からずっとそこにあるのに、誰一人気づかずに、ただただ通り過ぎていく。それは植物なのか、無機物なのか。立体な...
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チューリップパパ

■赤い部屋もう、うんざり。だって見て、わたしのお部屋。いや、あんまり見てほしくはないんだけど…、あなただけ特別よ。ほら…まっ赤でしょ!チューリップ柄の壁紙、チューリップの妖精のぬい...
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三才ものさし

■苦悩 あと一杯…。 あと一杯だけグイッと飲み干したら、屋上から飛び降りてやろう。 やつらが代わる代わる現れたのは、そう思った矢先のことだった。 はじめに現れたのは、黒づくめ...
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「不」のない世界。

■或る日常いやだ、いやだ。 ああ、いやだ。まったくもって、日常にうんざりする。不平、不満、不安、不快…。おおよそ「不」のつくものはすべて、オレの周りにあふれかえっているんじゃなかろ...
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古城のよるに

■古城ホテルにて午前1時。新月のころ。静寂につつまれた古城ホテルには、なんとも不気味な気配が漂っています。その日のバークレイ氏は、ひどく苛立っていました。「なぜなんだ…。」16世紀...
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正義と尾ヒレ

■小さな探検隊「だめじゃない、そんな危ない所に子どもだけで行くなんて」「でも、おじさんがいるから大丈夫だよ」「ダメ。森の中で一人で住んでいるだなんて、きっと変質者に決まってるわ」後...
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ノイズ・ハンター

■ムダ嫌い症候群すみやかに結論だけ述べようか。いや、それが「あんな大失敗」を招いたのだから、ここはきちっと、私の「無駄話」を聞いてもらわなければならない。ほんの少し、お時間をちょう...
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ホトケ作って魂入れず

■軌跡の男まさか!ボクは、わが目をうたがった。だってそうだろ?30万分の1の確率なんだって。一体、どういう基準でボクが選ばれたんだろう。まさか、目をつぶって「コレ」と指さしたとか?...
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「情報」って何?

もしも、この世に「情報」というものがなかったとしたら…。 とある国。あ、このお話はフィクションです。 「王、ちょっとお耳を拝借。」 王の懐刀といいますか、厚い信...
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おこないの貯金箱

■手がかりはて…。旅人は、深い森の中で立ち止まりました。もう、たどりつけないのではあるまいか。すでに10軒以上は立ち寄ったはずです。でも「あのとき出会った、忘れられない味」とは、...