トイフルくん@PLAYFUL LEARNING

Kana note

2013年1月に出版された「PLAYFUL LEARNING〜ワークショップの源流と学びの未来」でキャラクターデザイン、イラスト、ラーニングメソッドのモデル図を描かせていただきました。
なんと、2018年1月に第四版が決定!
「学ぶことって楽しい!」が、とにかくいっぱい詰まっている書籍です。
内容については、下部リンクよりご覧ください。
————————

トイフルくん

アトリエ・カプリスはグラフィックデザインをベースにしながら、ワークショップの企画や運営にも携わっています。
独立するときに取り組んでみたいことの一つとして「デザイン×教育」というテーマを掲げました。

私たちがなぜ「デザイン×教育」に興味を持ちはじめたのかというと、
もう随分前になるのですが、とある博物館(というより施設)の展示プロデュースに携わったことがきっかけです。
学芸員もキュレータもいない、ほんとに小さな施設で、できることは限られていましたが、
子どもたちがどうやったら自らが考え、行動へつなげていくことができるんだろうと、
クライアントと一緒にケンケンガクガク…毎日毎日、頭をひねりました。
ただ、このときはじめて、「売る」ためのデザインではなく「考える」ためのデザインがあるのか!と、
当時の私にとっては、大きな気づきがありました。

そういった背景もあり、
「気づいたらワクワクしながら学んでた!」そんな状態をデザインすることって、とってもいいことなんじゃないの?
漠然とした仮説をもって、アレコレ動いているときにワークショップなるものと出会い、
「学びって楽しくていいんだ!」と提唱する、プレイフルラーニングを実践されている皆さんと出会ったのです。
それから私は、本書の著者である上田信行先生のもと、同志社女子大学の現代社会学部現代こども学科で、
学習環境デザインという分野において、授業設計アシスタントとして関わらせていただくことになりました。
これはもう、ほんと贅沢な時間でした。
なにせ、ワークショップの源流に触れながら、授業のデザインまでを経験できるのだから。
この経験はデザインの仕事においても、目から鱗の新しい視点をたくさん頂きました。

どこか堅苦しく感じる教育の世界に「プレイフル!」と叫びながら、
いろんな既成概念をぶっ壊しちゃうような学びの経験は、
「じぶんで考えていいんだ!」「やってみていいんだ!」と、
当たり前のことのようだけど、それがとてもパワフルなことなんだと感じられる日々でした。

「学びの中には楽しさがあふれ、楽しさの中には学びがあふれている。」

書籍「プレイフル・ラーニング」冒頭の一文です。
学習環境デザインやワークショップの源流、これからの学びの未来の物語。
驚くようなプレイフルな出来事がふんだんに詰まった書籍です。

また、この書籍の特徴は、読むだけにあらず、というところ。
本をメディアとして捉え、「本でつながる」というイベントをしかけ
たくさんの人がつながり、新しい活動が生まれたようです。
ほんとに、何度この本で遊んだことでしょう!
まさに楽しさの中に学びが溢れている、そんな体験が、
この本を手に取ってくださった多くの方々の手で、デザインされ続けているのです。

image
image

で、ようやくトイフルくん。
トイフルという意味には英語の「Toy(オモチャ)」の意味と、「問い」という意味が含まれています。
楽しさと問いでいっぱい!
プレイフルな学びの表現者として生まれました。

image
image

一番の特徴は、誰もがカンタンに描けるということ。
書籍の中にはラーニングのメソッドのモデル図がたくさん出てきます。
ちなみに、本書籍以外にも派生して、色々なシーンで使われています。(写真)
●LearningScapes/invented by Nobuyuki Ueda
●プレイフルカンパニー/invented by Nobuyuki Ueda
●Give P’s a Chance/concept by Mitchel Resnick, curation by Nobuyuki Ueda

先人の偉大なる学者がとなえた学びのモデルを今の時代にあわせて考えてみたり、
全く新しくオリジナルのメソッドを考えてみるのも面白い。
「じぶんの学び」をカタチにすることは、本当にワクワクする作業です。
そんなときに、ぜひトイフルくんを使って絵を描いてみてください。
目に見えにくい概念を見えるようにするには、絵を描いてみることをオススメします。
きっと「わかりたい!」という欲求を満たしてくれることでしょう。
反対に、絵に描けないということで、「わからない」ことが見えてきたりも。
学ぶことと、絵を描くことはとっても相性がいいはずです。
トイフルくんを使って、学びを楽しんでもらえたら嬉しいです。

image

「プレイフル・ラーニング」
著者) 上田 信行 ,‎ 中原 淳
出版)三省堂

現役にして伝説のワークショッパー、ハーバード大学博士・上田信行が「学びの場づくり」の奥義を語り明かす。
ナビゲーターは中原淳東京大学准教授。
学習環境デザインの歴史と学びの未来を読み解く最強のテキスト。
巻末には、経営学者・金井壽宏神戸大学教授をお招きした鼎談を収録。

Amazon.co.jpで詳細を見る

コメント